【映画レッド】夏帆&妻夫木聡。島本理生の原作 3人の疑問+α ネタバレ

【Red】島本理生の原作

男性からも、女性からも圧倒的支持!(『Red』文庫本の帯)
本当に、女性からも圧倒的支持を得ているのだろうか?
それって、主人公の塔子に共感しているってこと? それとも……?

【映画レッド】島本理生の原作を読んで、登場人物の3人の疑問+α

  1. 女・村主塔子(夏帆)が、わからない?
  2. 男・鞍田秋彦(妻夫木 聡)が、わからない?
  3. 夫・村主真(間宮祥太朗)が、わからない?
  4. +α会社の小鷹 淳(柄本 佑)。こいつのスタンスがいい!

【映画レッド】夏帆演じる村主塔子は、男にとって都合がいい女?

正直、村主塔子(夏帆)は押しに弱い女のイメージ。そんな女を女性が圧倒的に支持するのだろうか? 正直、疑問です。

10年ぶりに、親友の結婚式で再会した塔子と元不倫相手の鞍田秋彦(妻夫木 聡)。結婚式後数日経ってのイタリア料理店での飲み会。鞍田、塔子、親友の矢沢。飲み会が終わった時、鞍田は塔子を誘います。
「30分後に、隣のビルの三階のバーで待っている」

塔子は久しぶりに深酔いして、バーの裏口にある女子トイレへ行きます。すると、鞍田もやってきて、塔子は無理やりキスされ、バックから襲われます。
「やめて」
「本当に、やだ」挿入されると、
「ひど、い」さらに、指でも攻められると、
「やだ、やだ馬鹿、最低」
「……そんなに嫌なら、やめるか」(沈黙)違う、と呟く塔子。
「なにが。言わないとわからないよ」
「……気持ちいいから、やめないで」

映画Red夏帆

その後、塔子と鞍田とは接近したり、離れたりしながら、肉体関係を続けます。
こんな塔子、男にとって都合のいい女ではありませんか?

クリスマス、深夜にもかかわらず、眠っている夫・真と娘・翠を残したまま、鞍田にラブホに連れて行かれます。終わった後、
「これで終わりにします」
と、タクシーで帰ってきましたが、姑の麻子はそれに気づいていました。
しかし、麻子は、息子の真に話すことはありませんでした、後の方になるまで。

また、塔子が再び働きに出た会社の歓迎会で、同僚の小鷹 淳(柄本 祐)に二人きりにさせられ、塔子は唇を奪われてしまいます。こんなに簡単に、キスを許してしまう塔子って、男にとって都合がいい女ではありませんか?

【映画レッド】塔子という女の性(さが)は?

いつだっていまいち自信が持てなくて、低くかまえるクセばかりがついている。謙虚を美徳だと言い訳にしてはっきり言えなくて。

だけど、低くかまえれば、その分、低く扱われるのだ。たとえそれが心的な近しさからであったとしても、こいつには言ってもいいだろう、と心のどこかで思われている

そんな塔子を、鞍田はこう表現する「君は地味に綺麗なんだよ」
最後の最後になって、夫の実家に住むことだけは拒否する塔子にはなりましたが……

もっと塔子を知りたい!
【映画レッド】夏帆・塔子を原作から読む「君は地味で綺麗なんだよ」ネタバレ

【映画レッド】妻夫木 聡が演じる鞍田秋彦。ネタバレ

鞍田秋彦(妻夫木 聡)は、強引に塔子と結婚しようと思えばできたはずなのですが、なぜ塔子と一緒にならなかったのか?
その理由が、最後に判明します。

なんと、鞍田はガンだったのです。そして、最近再発したのです。どうりで、塔子に対して欲望のままに進むかと思いきや、最後は身を引いてしまう。塔子を手に入れても、最後まで幸せにできないことを自覚していたのでしょう。

塔子と小鷹が二人だけで金沢へ仕事で出張した日。飛行機は飛ばず、新幹線もストップする大雪にもかかわらず、鞍田は車でやってきます。着いた途端吐くほどの悲惨な状態で。そして、塔子を車に乗せ、東京まで帰ってきます。

途中、ラブホテルで休憩します。
その時、小鷹から同僚の棚橋さんの結婚話メールが塔子に届きます。
塔子「結婚相手はどんな方ですか?」
帰ってきた返事のメールの最後に、衝撃の文面がありました。
「鞍田さん、癌が再発して入院するって本当か?」
隠していることはないかと、鞍田を問い詰める塔子。
「ないよ」

ラブホテルで抱き合った後。
「私、どうすればいいの。あなたにしてあげられることはないの?」
「してもらうことはないかもな」
「君からはもう十分にもらったよ」
嘘つき、と呟く塔子。!

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【映画レッド】間宮祥太朗が演じる村主 真。家コンから卒業しろ!

村主 真(間宮 翔太郎)は、どうしようもない幼稚なマザコンではありません。
しかし、実家に暮らす安泰さからか「家コン」で、あまりに鈍感過ぎ。塔子の気持ちに、いや女の気持ちに気づかない性格? というか、無意識に気づきたくないのかもしれません。自分というアイデンティティーがなくなるのが怖い。良くも悪しくも、お坊ちゃん。

結婚前に友人を集めた飲み会の席で、まわりの男。友達から、結婚を決めた理由を訊かれた夫は無邪気に答えた。
「料理が美味くて椅麗好きで優しいから」
それまでは働く女性に理解を示していたはずの男友達が、一斉に納得したような顔をした。

「室井とか、田辺とか。母性を感じるって。俺は知らなかったけど、最近って離乳食もレトルトなんだって? 全部手作りとか珍しいって会社の先輩も誉めてたよ。
いくら美人でも前に出すぎるタイプより、塔子みたいなほうが絶対にいいよ

最後の最後に、真君(塔子はこう呼ぶ)、少しは変わった?

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【映画レッド】間宮祥太朗・真を原作から読む「子供っぽい、迂闊」ネタバレ

【映画レッド】柄本 佑が演じる小鷹 淳。スタンスがいい!

いい意味で、自分の欲求にとらわれない小鷹 準(柄本 祐)。
最後の方での塔子と小鷹の二人だけの1泊2日の金沢出張。大雪のため予定通り帰れず、もう1泊することになります。だが、大雪のため宿泊客で混雑し、部屋は1部屋しかとれません。
小鷹は、塔子の鞍田への思いを知った上で、塔子を求めます。

だが、塔子が途中で拒むと、最後まで求めることはしません。
「いや、正直、僕そこまで性欲が強いわけじゃないんで、嫌ならいいんだけど」

その後、鞍田が大雪の中、東京から着いた途端吐くほどの悲惨な状態で二人のホテルへやってきます。
小鷹は、ダウンジャケットを着ると、
「あー、俺、地元のキャバクラ行って癒されてくるんで。それまでになんか二人で話つけておいてください」

こんな小鷹、自由すぎてちょっといいと思いませんか?

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夏帆&妻夫木聡【映画レッド】2020.2.21公開

2020年2月21日(金)新宿バルト9他全国ロードショー!
三島有紀子監督 最新作 夏帆×妻夫木聡×柄本佑×間宮祥太朗
直木賞作家・島本理生 による賛否両論の問題作が、
新たな“恋愛映画”に。【R15】
【公式HP】https://redmovie.jp/

「愛することが、生きることだった。」
世界に見捨てられたふたりの、たった一夜のドライブ。
この夜の先は、絶望か希望か??。
共感を超え、あなたの“今”とシンクロしていく、
大人のラブ・ストーリーの、その先へ。

【Red】著者・島本理生氏 コメント(全文)

本作の『Red』は小説と映画でラストが異なる。

原作者として最も素晴らしいと感じたのは、その点だった。なぜなら私自身が小説を書き終えたときに、人によってはまったく違うラストを描いただろうという想いがあったからだ。それはいかに女性の生き方というものに正解がないか、という実感でもあった。

本作には三人の男性が登場し、ヒロインの塔子に惹かれていく。だから一見、その最中の性愛や、塔子が誰を選ぶのかが物語の主軸のようにも見えがちである。だけどそこは本質ではないと私自身は思っている。塔子が彼らを通して、誰のものでもない「私」をどう生きていくかが、この『Red』という作品の本当のテーマだった。そして映画では、その主題が美しい映像と共により鮮烈に映し出されていたことに、深く感銘を受けたのだった。

愛が成就してハッピーエンドで終われるならば、それはもちろん幸せだろう。だけど人生はその後もハッピーだけではなく続いていくし、それぞれの深い想いを置き去りにして、唐突に失われてしまうこともある。妻や母親としての正しさばかり求められるわりには、幸福の答えがない女性の人生をどのように選択していくか。そんなシンプルで根本的なことがずっと置き去りにされてきた日本の女性に、今一度「私」とはなにかを問いかける。

私にとって映画『Red』は、そんな作品だった。

原作ではあまり塔子は「私」を貫く生き方では終わっていません。夫・真とは一緒に暮らしてはいます。大きくなった娘・翠は、父真と一緒に週に一度夫の実家に行きますが、塔子だけは行くことはありません。

だから、原作では、塔子は真と離婚もしない、鞍田とも一緒にならない、あまり変わっていなかったと結論してもいいのではないでしょうか。

それが、女性が生きて行く大変さかもしれません。

塔子が彼らを通して、誰のものでもない「私」をどう生きていくか?

だから、映画では鞍田と一緒になり、離婚する決断があるかもしれません。
しかし、夏帆のイメージは、そんなに強い女性ではありません。キャステングからすると……まあ、映画を見なくては分かりませんね。

終わりに、映画【レッド】は映画館では見ない。

映画館で私が見たいのは、壮大なスペクタクルな映画です。だから、映画を見に行くのは、『スター・ウォーズ』などのSF映画が多いです。

いわゆる恋愛・推理小説などのドラマは、TV画面で十分と思っています。例えば、2020年1月3日に放送された『マスカレード・ホテル』。女房は映画を見に行きましたが、私は映画『マスカレード・ホテル』には行きませんでした。

ただ、こう書いてくると、『レッド』原作と映画どう結末が違うのか、日に日に気になってきます。

読書感想 映画
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フール・オン・ザ・ヒル
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