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余命宣告をされた学生が“命をかけて”受けたいと願った
イェール大学伝説の講義!

完全翻訳版「死」とは何か(2020.01.13 購入)

死とは何か 読むべきか否か、それが問題だ!

ハムレット「生きるべきか、死すべきか、それが問題だ!」
ではありませんが、今とても興味がある本、それが『死とは何か』です。

『死とは何か』の本で、まず考えなければならない問題があります。
それは、日本縮約版 or 完全翻訳版、どちらを読んだら良いかです。

そこで、Amazonのレビューを見てみました。最初に販売された『「死」とは何か』日本縮約版のレビューです。

Amazonのレビュー ☆☆☆☆ 評価を見てみると、
日本縮約版は、削除された章があるから悪いとのレビューが多いです。

  • 注意 これは未完成の版です
  • 本書は不完全な「縮約版」であることを明記すべき
  • 形而上学が欠けている死の哲学書
  • ひどい(だいじな前半部分がごそっと訳されていない)
  • また、薄っぺらという評価もあります。

☆☆☆☆ 内容については、

  • 深みが無い
  • 宣伝の文句に惹かれて読んだが失望した
  • 多分にこじつけ理論が
  • 良くも悪くも、西洋的哲学を視座として死を論じた学生への講義の記録

☆☆☆☆の中で、面白いレビューがありました。

ぼくのかんがえたさいきょうのしせいかん
(前略)
脳科学、物理学、哲学、宗教学、素粒子物理学、なんとでも来い!と待ち構えていましたが、フタを開けてみりゃあ引き合いに出されるのは古典文学と著者の周りのケースばかり。肩すかし。

死に対してあまりにもロジカルな方向から見ており、どこか薄ら寒く、え?まだそんなステージでそんなことを考えてるの?と。

実在するモノをコントロールするのには欧米の人々は長けていますが、精神的な世界に関して言えば我々アジアのほうにまだ分があると感じました。結局人間が死のことをあれぞこれぞと語るのは、現時点では非常におこがましい限りです。

なお「死んだらどうなるのか」というインタビューに対し
釈迦「そんなこと考えても仕方ない」
孔子「未だ生を知らず、焉(いずく)んぞ死を知らん」

死とは何か[完全翻訳版]を読むことにします。

読むというか、「死」とは何かの講義に参加したいと思います。

縮約版では削除された前半部分
第二講:二元論と物理主義
第三講:「魂」は存在するか
第四講:デカルトの主張
第五講:「魂の不滅性」についてのプラトンの見解
第六講:「人格の同一性」について
第七講:魂説、身体説、人格説ーどの説を選ぶか?
※「DEATHからさらに考察を深めたい人のための読書案内」つき!

割愛された形而上学的な部分、魂、プラトンやデカルト、仏教、聖書、神話(特にギリシャ神話)などはけっこう好きです。実は、こんなブログを書いてます。

→ 1話5分で読めるギリシャ神話

→ アートバイブル1話5分で読める聖書

「死」とは何か[完全翻訳版]のレビュー ★★★★★ にこんなのがありました。
『自分もこんな素晴らしい講義をライブで受けたかった』と、読了後なれば良いかと思います。

縮刷版から削除されたところが面白い。西洋哲学からのアプローチ。

「死」は突き詰めれば、身体が滅んだあとに精神的な活動(魂)が存在するか?というテーマに収斂され、それに対してギリシャ哲学と物理主義を相互に読者の目前に提示します。
わかり安い言葉で複雑なコンセプトを示すことに成功しているのは、著者の哲学に対する造詣の深さでしょう。

そして、これがわくわくするほど面白いのは、論理展開の中で読者に発見をさせたり、こういうことだったのか!と納得させたりと、決して一方的な知識を伝えるためだけの講義ではないことです。
こうした理想的な講義の展開に、自分もこんな素晴らしい講義をライブで受けたかったとうらやましく思いました。
哲学の面白さが十分に伝わる名著だと思います。
(後略)

※「死」とは何か[完全翻訳版]。活字が大きい分、厚さ43mm、重さ1,171g。だそうです。

【著者】シェリー・ケーガン
イエール大学教授。道徳哲学・規範倫理学の専門家として知られ、着任以来二十数年間開講されている「死」をテーマにしたイエール大学での講義は、常に指折りの人気コースとなっている。本書は、その講義をまとめたものであり、すでに中国、韓国をはじめ世界各国で翻訳出版され、40万部を超えるベストセラーとなっている。

終わりに。死とは何か ずっと気になっていました。

死とは何か[完全縮訳版](2018.10.5刊)からずっと気になっていましたが、 完全翻訳版(2019.7.12刊)が出てよかったと思います。「原書chapter2~7を無料公開しています」と言っても、原書(英語?)では読めませんから。