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パラリンピックの起源

2021年8月24日今日の夜8時TOKYO2020パラリンピックの開会式が行われます。

WE HAVE WINGS(私たちには翼がある)」がコンセプト。翼を広げ、誰しも思わぬ場所に到達できるという意味を込めているそう。公募で採用された障害者ら75人も出演予定。

アスリートの方には申し訳ないのですが、新型コロナが爆発的に感染拡大している現状、無理のようですが中止にすべきではないかと思っています。TOKYO2020オリンピックの開会式当時とは比べようもないほど、連日感染者数は悪い状況です。

しかし、パラリンピックの精神は素晴らしいと思います。それをモチーフにした今日の大日本印刷の新聞広告です。

2021年8月24日の新聞広告2021年8月24日の新聞広告

歓声が上がった。
その時、病院の庭は

  競技場になった。

——パラリンピックの原点

イノベーションは、このようにして始まる。

ある日、医師ルードウィッヒ・グットマン博士は、入院している障がい者たちが杖を使ってホッケーに夢中になっている光景に出くわしました。その時、博士はこう考えました——

障がい者にとって必要なのは保護ではなく、スポーツなのではないか!

第二次大戦が終わってまもなくの、ロンドン郊外にあるストーク・マンデヴィル病院でのことです。

その後、この病院の庭で、ひっそりと競技会が開かれるようになりました。最初は16人から始まりましたが、回を重ねるごとに参加者は増え、写真は1953年の陸上競技やり投の様子です。

この病院の庭で行われた小さな競技会こそ、障がい者への見方を「保護すべき人」から「自分で人生を切り拓く人」に変換させたイノベーションなのです。それは今日へと繋がり、パラリンピックと呼ばれています。

イノベーションは、結果として華やかなものになりますが、最初は、気づかれないほど静かな始まりをします。実は、今、DNP(大日本印刷)の中でも、いくつものイノベーションの卵が静かに躍動し始めています。

パラリンピックの歴史

1948年7月28日、パラリンピックの起源はロンドンオリンピック開会式と同日に、イギリスのストーク・マンデヴィル病院で行われたストーク・マンデヴィル競技大会です。これは、戦争で負傷した兵士たちのリハビリテーションとして「手術よりスポーツを」の理念で始められたものでした。

ストーク・マンデヴィル病院には、第二次世界大戦で脊髄を損傷した軍人のリハビリのための科が専門にあり、ドイツから亡命したユダヤ系医師ルードウィッヒ・グットマンの提唱により、この日、車椅子使用入院患者男子14人、女子2人によるアーチェリー競技会が行われました。

この競技会は当初、純然たる入院患者のみの競技大会でしたが、毎年開催されつづけ、1952年には国際大会となり、第1回国際ストーク・マンデヴィル競技大会が開催されました。

1960年には、グットマンを会長とした国際ストーク・マンデヴィル大会委員会が組織され、この年のオリンピックが開催されたローマで、第9回国際ストーク・マンデヴィル競技大会が開催され、第1回パラリンピックと呼ばれています。

1964年に、第2回パラリンピック大会はこの年の夏季オリンピックが開催された東京で、第13回国際ストーク・マンデヴィル競技大会として行われました。大会は2部構成で、第1部が国際ストーク・マンデヴィル競技大会、第2部は全ての身体障害を対象にした日本人選手だけの国内大会として行われました。

現在、国際的には第1部のみがパラリンピック東京大会とされていいます。(日本国内では第2部の国内大会も含む)

パラリンピック大会をオリンピック開催都市と同一都市で行う方式は、東京大会後は定着せずいったん中断することとなり、1972年のハイデルベルク大会で復活しました。

1988年ソウル大会より、正式名称が「パラリンピック」となります。また、国際オリンピック委員会(IOC)がパラリンピック大会に直接関わる初めての大会ともなり、この大会からは再び夏季オリンピックとの同一地開催が復活したのです。

パラリンピックのシンボルマーク

パラリンピックのシンボルマーク

大会の象徴であるマークは、人間の最も大切な3つの構成要素「心(スピリット)・肉体(ボディ)・魂(マインド)」を赤・青・緑の三色で表しています。

1988年のソウル大会で初めてこの旗が使われたときには、青・赤・黒・緑・黄の5色でしたが、オリンピック旗と区別するために、1994年リレハンメルパラリンピックから3色の旗に変更されました。そして、2004年アテネパラリンピックから3代目となるロゴに変更され、現在に至っています。ちなみに、2008年北京パラリンピックでは、シンボルの形・色は同じですが、3色の意味を中国式に赤を天、青を地、緑を人としていました。

青・赤・黒・緑・黄の5色のロゴマーク1988年のソウル大会