田原総一郎が受けた衝撃「JCHO」の受け入れ病床の真偽は?

8月24日発売の『サンデー毎日』に衝撃のインタビュー記事が出ていました。

それは、政府に立ち向かう国民の代表と思われている尾身会長! 彼が理事長をしている独立行政法人 地域医療機能推進機構(JCHO)傘下の病院のコロナ患者受け入れ率(8%)が低いということ。

本当なら許せないですが。また、なぜメディアはあまり「JCHO」のコロナ受け入れ病床率に触れないのか?半年ほど前でしたが、小林よしのりもゴーマニズム宣言で同じようなことを言っていました。(すみません、その記事が見つかりません)

真偽は? 私たちは、尾身茂会長のことをもっとよく知る必要があるのかもしれない。

サンデー毎日©️サンデー毎日 2021.08.24

田原=田原総一郎(ジャーナリスト)
上=上 昌宏(医療ガバナンス研究所理事長)

田原 菅氏に近い人が困ったと悲鳴を上げている。何だと聞いたら病床不足だ。野戦病院でもなんでもいいから増やしたい、という。
 一番簡単なのは国立病院機構と尾身茂先生が理事長をしている地域医療機能推進機構(JCHO)に強制的にベッドを開けてもらうことだ。実はこの二つの組織の存在理由は、このような危機に対応するためだ。

田原 初めて聞いた。

 両組織とも設置根拠法には、公衆衛生上重大な危機には、厚労相が機構に対し必要な措置を求めることができる、とある。
JCH0は社会保険病院や厚生年金病院の後継機関だが、発足時に土地・建物が無償供与されるなど、巨額の税金が投入されてきた。今や尾身氏ら厚労官僚の天下り・出向先と化している。今こそ世の役に立つべきだ。

田原 それで足りる?
 いずれも都内で複数の病院を運営する。JCHOは5病院、総病床数は1,532床、国立病院機構は3病院で1,513床で、計3,045床だ。7月末時点でJCHOのコロナ病床は全体の8%稼働率は6割にすぎない。私はすべての病床をコロナ病床にすればいいと思う。都内ならこれらの病院が一般診療を停止しても他病院で対処可能だ。
都の確保病床数は5,697床だから、大幅増となる。

田原 なぜそれをしない?
 厚労省がその気になれば時間と法的権限は十分にあった。田村憲久厚労相の腹が据わってないだけだ。医系技官ら感染症ムラが嫌がるし、現場の抵抗もある。
田原 病床が十分なら菅氏も中等症以下は自宅療養とした8月2日の入院規制を打ち出す必要もなかった?

なぜメディアは、JCHOに触れないのか?

田原 メディアが全くそういう指摘をしない。
 私に言わせると、記者クラブは厚労省べったり感がさらに強くなっている。メディアに作られた世論が国民に刷り込まれている。

田原 こんな無策を続ければ、民主主義国ではデモが起きる。日本は起きない。
 尾身氏の病院がコロナ患者を8%しか受け入れてないことは誰も書かない。

田原 読売や産経は権力の応援団。朝日や毎日は権力を批判するだけだ。どうすればいいかを書くべきだ。
 問題の本質は、患者無視で国家防疫を最優先した厚労省・感染研・保健所による体制にある。この体制ではパンデミックには対応できない。今こそ他の先進国並みに患者の健康を最優先、現場で自律的な調整が可能な医療を中心とした体制に変革すべきだ。そうでなければ、冬の流行本番で、日本は多くの犠牲者を出し、さらなる混乱に陥る。

上 昌宏(かみ まさひろ)
1968年生まれ。医師。医療ガバナンス研究所理事長。虎の門病院、国立がんセンター中央病院で臨床研究に従事。2005年から2016年まで東京大医科学研究所先端医療社会コミュニケーションシステムを主宰。近著に『日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか』がある。
田原 総一郎(たはら そういちろう)
1934年、滋賀県生まれ。ジャーナリスト。タブーに踏み込む数々の取材を敢行し、テレビジャーナリズムの新たな領域を切り開いてきた。著書に『創価学会』、山口那津男氏との共著『公明党に問うこの国のゆくえ』ほか多数

尾身会長「最大限できることをやっている」

尾身会長「JCHO、最大限やっている」新型コロナ患者3000人超受け入れ
https://www.m3.com/news/open/iryoishin/875799

「普通、病床の確保は都道府県の責任だが、今は国もいろんな取り組みをサポートする必要がある」と述べ、政府による広域調整や財政支援も求めた。これまでにJCHO傘下の病院で3000人超の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者を受け入れ、さらなる受け入れのために看護師の調整に尽力していることも明かし、「最大限できることをやっている」と強調した。

「JCHO受け入れ少ない」指摘に反論

記者から「JCHOでの患者受け入れが少ないとの指摘がある」と問われた尾身会長は、「クルーズ船の時から医師や看護師を派遣し、既に三千何百人を、いろんなところで収容している。(JCHOは)そんなに大きい病院があるわけではない。それでも都などの要請で、今156床確保の準備をしている。独立行政法人だから当然汗をかく」と反論した。

独立行政法人 地域医療機能推進機構(JCHO)とは?

https://www.jcho.go.jp
東京都港区に本部を置く、厚生労働省所管の独立行政法人。かつて社会保険庁所管の団体が所有していた「病院施設」等を継承するために設立された。東京都港区に置かれる本部のほか北海道東北、関東、東海北陸、近畿中国四国、九州の5つの地区事務所がある。

正式名称は頭に「独立行政法人地域医療機能推進機構」を冠する。通称として、「JCHO○○病院」・「JCHO○○××センター」という名称が用いられる。全国に57の病院を擁する。(2021年6月7日)

尾身 茂(おみ しげる)
尾身 茂は、日本の医師、医学者、厚生官僚、国際公務員。学位は医学博士。 独立行政法人地域医療機能推進機構理事長、世界保健機関西太平洋地域事務局名誉事務局長、自治医科大学名誉教授、新型インフルエンザ等対策閣僚会議新型インフルエンザ等対策有識者会議会長兼新型コロナウイルス感染症対策分科会長。

ワクチンに乗り遅れた責任はどこに?

ワクチン政策についても、インタビュー記事は知らないことを教えてくれました。

田原 緊急事態宣言を出しても感染者は減らない。人出も減らない。なぜか?
 宣言疲れと、日本だけ規制強化していることへの違和感がある。海外はどこも緩和の方向だ。ワクチンを打つことで感染は完全には防止できないが、かかっても重症にはならない。その意味で皆安心している。私がワクチンを打って隣にうつさない、ではなく、自分は重症化しない。それが世界の医学的コンセンサスだ。
それと違うことを一国だけ言っても国民は聞かない。

田原 問題はワクチンだ。河野(ワクチン担当相)は、10月下旬には国民2回接種分を完全に確保すると。
 米国は必要な人は9月から接種を始め冬までに3回打つと言っている。追加接種需要が一気に高まるので多分確保は難しい。世界は節約競争だ。1回当たりの接種量を減らしても効果は変わらないとの研究結果が出ている。英『ネイチャー』誌によると、モデルナワクチンは4分の1でいいという。今議論すべきは接種量を減らすか、接種間隔を現行3週間より延ばし異なるワクチンを併用することだ。一気に在庫問題は解決する。すでに英国で実施済みだ。

田原 ワクチンで、菅氏自身が失敗したと反省していることがある。ファイザーから購入する際、副作用確認を慎重にやり過ぎたと。
 ファイザーは、市場の大きい日本をグローバル治験対象国(アフリカは南アフリカ、南米はブラジル、欧州はドイツ)にしたかったが、厚生労働省が前臨床試験で細かいことを言っている間に乗り遅れた。
後になってブリッジング試験(海外データを日本の治験データとして代用可能かを調べる臨床試験)と言い出したが、これで2カ月半から3カ月の遅れが生じた。グローバルでやっている人たちは日本政府を特別扱いしない。こういった状況でワクチンを承認するかどうかは、どの国でも政治判断だ。特例承認を使えば当時でも承認できた。菅氏が政治家として覚悟を持って決断しなかったというだけの話だ。

終わりに。真偽というより8%と6割の実態は?

7月末時点でJCHOのコロナ病床は全体の8%。稼働率は6割にすぎない。

私には、コロナ病床は全体の8%と稼働率は6割という数字がはたして少ないのかどうかということは調べられません。

では、なぜこの記事をまとめたのかというと、小林よしのりの記事がず〜っと頭にあったのです。そして、同じ内容が今週の『サンデー毎日』に載っていました。ほとんど同じ内容だと思いました。

それも田原総一郎という日本を代表するジャーナリストによるインタビュー記事です。そんなジャーナリストが素直に「初めて聞いた」と発言しています。それほど一般的には知られていない内容なのです。

ですから、このまとめ記事を読まれましたら、尾身会長の実態に思いを馳せてみてください。それは、あなたのコロナ対策にも関わることと思います。

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