八重垣神社は、鳥居・随神門・拝殿が一直線に並んでいます。ご祭神はスサノオとその妻イナダヒメ(クシナダヒメ)で、有名なヤマタノオロチが登場する神話が由来です。
また、三種の神器の一つ「草薙の剣」は、ヤマタノオロチ退治に由来します。さらに、紀貫之はスサノオを荒ぶる神だけでなく、和歌を初めて詠んだ神として讃えています。
八雲立つ 出雲八重垣 妻籠(ご)みに 八重垣作る その八重垣を
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江原啓之 八重垣神社スピリチュアルを語る
鏡の池のご神託は、将来の良縁を占う神々からのメッセージ。
八重垣神社は、縁結びの神様として女性に大変人気があります。神社には、アマテラスの弟神である英雄神のスサノオと、その妻であるイナダヒメがご祭神として祀られており、彼らのロマンティックな由来が伝えられています。
高天原での騒動の後、スサノオノは出雲の国に降り立ち、「国の乙女の花」と呼ばれる美しいイナダヒメと出会います。彼女はクシナダヒメとも呼ばれ、ヤマタノオロチの生贄にされる運命にありました。
スサノオは八重垣を作って彼女を隠し、ヤマタノオロチを退治しました。その後イナダヒメと結婚しました。この神話から、八重垣神社は縁結びの神社として知られるようになりました。
八重垣を作ったと言われる場所・奥の院へは拝殿から7分ほど。
奥の院にあるご神木
八重垣神社には、非常に静かで優しい雰囲気が漂う奥の院があります。そこには「鏡の池」があり、イナダヒメが自分の姿を映し出したと伝えられています。
ここでは、神託の占い紙に硬貨を載せ、沈む速さで良縁が訪れるとされ、この神社の人気の一端を担っています。おみくじ感覚で楽しむこともできるでしょう。
スサノオとクシナダヒメの出会い
スサノオは出雲国の斐伊川に高天原から降りてきました。すると、川に箸が流れてきました。
「誰か、上流に住んでいるのか」と思い、上流に向かうことにしました。上流の家の前には老夫婦と娘の三人が泣いていました。
「なぜ泣いているのですか」と尋ねると、夫はオオヤマツミの子アシナヅチで、妻はテナヅチでした。
「私たちには8人の娘がいました。しかし、毎年ヤマタノオロチに一人ずつ食べられてしまいました。今残っているのは、このクシナダヒメだけです」と答えました。
ヤマタノオロチとは、どんな怪物なのか?
「目はホオズキのように赤く、頭は八つ、尾も八つあります。体は八つの峰と谷にまたがる大きな怪物です」
「実は私はアマテラスの弟、スサノオという者です。その怪物を退治したら、娘を私にくれるか」
「はい、娘は差し上げます」
スサノオはクシナダヒメを櫛に変え、髪にさしました。
「家の周りに垣根をめぐらし、八つの穴をあける。穴の前に台をおき、台の上に器をおいて、強い酒を入れなさい。後は、ヤマタノオロチがやってくるのを待つだけ」
やがて、ヤマタノオロチがやってきて、酒を飲み始めました。すると、酔って寝てしまいました。
ヤマタノオロチの尾から草薙剣が
すかさず、スサノオは十拳剣(とつかのけん)で怪物を切り殺しました。怪物の体から血が流れ、斐伊川は真っ赤に染まりました。
最後に尾に剣を突き刺すと、剣の刃が欠けてしまいました。なんと、尾の中に神々しい剣が入っていたのです。それが「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」です。後に「三種の神器」の一つになります。スサノオはこのことをアマテラスに報告し、草薙剣も差し出しました。
その後、スサノオとクシナダヒメは新婚の宮を建てる場所を探し、「ここに来て、心はすがすがしい」といった「須賀」(島根県)に決めました。彼らの子孫は、因幡のシロウサギで有名なオオクニヌシの神として知られることになります。
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八重垣神社のご祭神
- スサノオノミコト
- イナダヒメノミコト(クシナダヒメ)
八重垣神社の拝殿
八雲立つ 出雲八重垣 妻籠(ご)みに 八重垣作る その八重垣を
スサノオがイナダヒメを娶り、その喜びを詠った句碑。
※『古今和歌集』の序文で、紀貫之はこの歌を日本初めての和歌(31文字)としました。
後ろに見えるのが、夫婦椿(乙女椿)。八重垣神社にはこのほかにも「夫婦椿」が2か所あります。鳥居の前が夫婦椿(連理玉椿)と、奥の院の入り口のところにあるのが夫婦椿(子宝椿)ともいいます。
八重垣神社に2019年7月13日に参拝
私は2019年7月13日に、バスツアーで八重垣神社を参拝しました。拝殿周りも雰囲気が良いのですが、そこから左に7〜8分行くとある奥の院がとても良かったです。
奥の院は、スサノオノがイナダヒメを隠した場所で、八重垣で囲まれた神聖な隠れ家です。
また、奥の院にある「鏡の池」は、イナダヒメが自分の姿を映した池です。イナダヒメの思いがいっぱい溢れているのではないでしょうか。そんなイナダヒメに、自分の将来を占ってもらいましょう。
専用の用紙(社務所で購入)に100円か10円硬貨を載せて浮かべ、占います。用紙が早く沈む(15分以内)と良縁が早く結ばれると言われ、30分以上かかると縁が遅いとされます。用紙が近くで沈むと身近な人と、遠くで沈むと遠方の人との縁が強いと言われています。
私の占いには「感謝の心をもち……西と北が吉」とありました。これは縁結びの占いだけではないようです。
「鏡の池」の後ろには、イナダヒメを祀った天鏡神社があり、そこから女神様が占い人を見守っているような気がしました。
天鏡神社:ご祭神はイナダヒメ
八重垣神社の御朱印
まとめ
江原啓之さんが八重垣神社のスピリチュアルを以下のように解説しています。
八重垣神社は、縁結びの神様として女性にとても人気があります。主祭神には、アマテラスの弟神であるスサノオと、彼の妻であるイナダヒメ八重垣神社は、縁結びの神様として、女性にとても人気のある神社です。ご祭神として祀られているのは、アマテラスの弟神であり、英雄神として知られるスサノオと、后であるイナダヒメの夫婦神で、とてもロマンティックな由来が伝えられています。が祀られています。
八重垣神社・奥之院には「鏡の池」があり、そこでは硬貨を使った占いが行われています。この占いは、良縁を求める人々にとって人気があります。
また、私も八重垣神社・奥の院「鏡の池」で占ってみました。結果は、「感謝の心をもち……西と北が吉」。私は既婚者ですので、縁結びの答えではないようです。